加齢のお悩みに「呼吸エクササイズ」がアプローチ

失禁対策に「呼吸」の力を

42年以上、10万人のダイエット指導をする中で、様々な年齢層の方々とお話する機会を持ってきました。呼吸エクササイズに取り組む第一目的は、やはり「ダイエット」がメインとはなりますが、年齢を重ねるごとに別のお悩みを抱える方が増えてきます。
年配の生徒さんからは「最近、お手洗いにいく回数が増えたんです」「くしゃみをする時にどきっとする・・・」というお声もよく耳にします。特に女性は、出産を経験した方を中心に、人知れず悩まれる方が多いようですね。

失禁の不安・お悩みは、加齢や出産による骨盤底筋の緩みが影響しているケースが多いのですが、「呼吸エクササイズ」には骨盤底筋を意識して鍛えるポーズが用意してあります。
ぐっと「お腹の底」を意識して、ゆっくりつま先立ちをしながら、しっかり息を吐ききる。12秒で吐ききって4秒で吸うという「ダイエット呼吸」の基本を押さえて行う簡単なポーズです。

身体の筋肉は、意識して力を入れたところが鍛えられると言われています。つまり、しっかり締めたいところを意識しながら、呼吸を組み合わせることで、緩みがちな筋肉にアプローチすることができるのです。私の生徒さんにも、長年に渡り通われている年配の方がいらっしゃいますが、実に見事なポージングと呼吸をされます。毎週のレッスンにも元気に通われ、活き活きとされている姿を見て、加齢によるお悩みにも呼吸エクササイズが効果を発揮しているのを実感します。

高齢化社会に貢献する可能性を秘めた「呼吸エクササイズ」

「バス旅行が趣味だったのに、長時間お手洗いに行けないのが不安」「どこかにお出かけしても、安心して楽しめない」失禁のお悩みは、個人個人の生活や心理状態にも大きな影響を与えます。外出して新鮮な空気や発見を楽しみたい、という想いを大事にして頂きたいですし、またそれが気持ちのハリにもつながると感じています。
私の呼吸エクササイズも基本の13のポーズをベースに、様々な方とのレッスンや、他分野の専門家との対話を重ねる中で、ダイエットだけでなく、あらゆるお悩みにアプローチできる可能性を感じるようになりました。
高齢化社会と呼ばれて久しい、現代の日本。ご年配者が楽しく元気に日々を過ごせるお手伝いを、呼吸エクササイズを通じて行なっていければと願っています。そのために、お悩みに即したポージングやプログラムの開発、整備に注力していく所存です。